北海道における舗装の歴史
北海道における舗装の歴史は、明治時代にさかのぼります。1868年、北海道が開拓され始めた頃、最初の道路は未舗装の土道でした。これにより、農産物や物資の輸送が行われましたが、悪天候や冬季の影響で交通が困難でした。
北海道の開発が進む中で、舗装の必要性が高まり、1950年代には、アスファルト舗装を採用した弾丸道路(国道36号)が完成しました。
戦後の高度経済成長期には、さらに舗装が進み、国道や主要道路が整備されました。特に1980年代以降は、耐久性や安全性を考慮した舗装技術が導入され、冬季の除雪や凍結防止対策も進められました。
現在では、北海道特有の気候条件に対応した舗装技術が発展しており、冬の厳しい環境でも安全に交通が行えるように工夫されています。
大正13~14年(1924~1925年)
道庁正門前木塊舗装・銀杏並木
選奨土木遺産
札幌で最初に整備された近代街路でブロック状の木材を防腐処理して路面に敷き詰めた舗装です。
木塊が膨れ浮き上がってしまったため、昭和5年(1930年)にこの木塊舗装の上をアスファルト舗装でかぶせました。その後、大部分の木塊は保存されたまま車道として使われました。
昭和27~昭和28年(1952~1953年)
弾丸道路(国道36号 札幌・千歳間道路)
選奨土木遺産
●アスファルト舗装の採用
●積雪寒冷地における自動車高速走行のための先駆的な設計基準の導入
●全国の道路改良の指標となった近代道路
●機械施工を導入し70kmを1年で完成